深井戸と浅井戸のメリット・デメリット
井戸と一口に言っても、深井戸や浅井戸、横井戸、自噴井戸など幾つかの種類があります。地下に蓄えられている水を汲み出して使うのが井戸ですが、その深さや場所によって掘る方法が異なり名称も変化します。今回は最も一般的な浅井戸や、安定した水量を確保するのに適している深井戸を中心にその違いや、特徴について詳しくみていきましょう。
- 目次
- 1. 深井戸と浅井戸の違いとは?
- 2. 地下水の種類も一つではない
- 3. 深井戸と浅井戸のメリット・デメリット
- 4. その他の井戸
深井戸と浅井戸の違いとは?
浅井戸とは、昔からよく使われている井戸で10メートル程度の深さまでのものを指します。硬い岩盤の上の地下水を利用するため周りの環境により水質や水量が変化しやすく、現在では飲料水以外の生活用水や家庭菜園などに利用されることが多いようです。
硬い岩盤を掘削しないことから費用は低めで、手軽に掘れるため家庭用はほとんどこのタイプを利用しています。対する深井戸は深い所の地下水を利用するという意味ではなく、固い岩盤の下の地下水を利用するものです。岩盤の下の地下水を利用することで、周囲の影響を受けにくく安定した水量と水質が得られ、一年中水温が一定で夏冷たく冬温かく感じられます。
地下水の種類も一つではない
地下水の種類は大きく分けて2種類、不圧地下水と被圧地下水です。被圧地下水とは、上下が水を通しにくい地層に挟まれている地下水で、深井戸で使用可能です。長い時間をかけ濾過されながら溜まっていくため水質がきれいで水量が安定しています。
不圧地下水は、地表に近い部分の地下水で水を通しにくい岩盤の上に存在し、浅井戸で使用されるのがこちらの地下水です。雨量や周囲の環境に左右されやすく、井戸が枯れたり水質が変わってしまうこともあります。
深井戸と浅井戸のメリット・デメリット
浅井戸のメリットは、工事費用が比較的安価で、掘削工事も短時間で済むため手軽に掘ることができます。デメリットは、周囲の環境に水量も水質も左右される点です。深井戸のメリットは、豊富な水源から安定した水量と水質を得ることができる点です。
デメリットは、場合によっては50mほどの掘削工事が必要であったり、固い岩盤を掘るため工事費用が高額になりやすい傾向がある点です。どちらが使えるかは調査をしないとわかりませんので、検討する際には専門業者への相談が必要です。
その他の井戸
浅井戸、深井戸の他に横井戸、自噴井戸もあります。横井戸は山の斜面を横に掘り、地下水を汲み出せるようにするものです。自噴井戸は、両端から圧力がかかる状態のところに深井戸を掘ると汲み上げる必要なく自噴するようになります。しかし、自噴井戸は大変珍しくなかなかみることができません。
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