大量の水もらくらく確保!畑にも使える井戸水!

2015年10月15日(木)11:14 AM

(JPEG 画像, 278x181 px)米や小麦、果物、精肉など、私たちの豊かな食生活を支えている農作物を生産するには大量の水が必要なのはご存じですか?
日常用水とは比べ物にならない量の水を使用する農業は昔から、川や溜池・湧き水のほかに浅井戸を利用して行なわれてきました。
最近では深井戸を利用する場合も増えており、工業用水などと同じように社会的発展を遂げています。
特に、水不足に落ち入りやすい地域では、天候の影響を地表水ほど受けない深井戸はなくてはならない存在として親しまれています。
地域によって使用できる井戸の種類は異なりますが今回は、井戸を農業用水として使うメリットや使用例について詳しくみていきましょう。

農業用水とは?

lgi01a201402161400農業用水とはその名の通り、水田や果樹園・畜産などに使用される水を指します。
1kgの米を作るのに3.6トンの水が必要であるなど、食物の成長には大量の水が必要です。
農業用水は水が豊富な日本でも水総使用量の68%と高い割合を占めていますが、乾燥した地域では90%近くになることも珍しくありません。
しかし農業用水は使用後は大部分が地下水や河川に還元され、下流の地域で生活用水や農業用水に再利用されるなど水の循環を支えている面もあります。

井戸水を農業用水に使うメリット

lgi01a201403030300農業用水を大量に必要とする水田では補佐的に、畑や果樹園では取水源として井戸水の使用が盛んです。
植物の成長に水は不可欠であり、天候によって水量が左右されると収穫に大きな影響を与えます。
地表に見えている川や池なのどの地表水は、夏の日照りなどで水量が左右されることも多く、水の確保に不安が残ります。
そんな場合には、深井戸を利用した場合に井戸水は、年間通して水量や水温が安定しており安定的な農業を行う上で欠かすことができないパートナーといえるでしょう。
また、井戸水は地表の水よりもミネラルを多く含んでいるため農作物の栄養価や風味にもよい影響を与えます。

農業用水に井戸水を使った例

illust2443井戸水といえども、つるべを落として手作業で散水を行うなどという手間は現代には存在しません。
ポンプで汲み上げ、地表水と同じように使用します。
国内では、鬼怒川西部や那須野原での利用が特に盛んです。
特に那須野原では、以前は水源に乏しく江戸末期になってもほとんど集落もないような土地でしたが、井戸掘削技術の向上や揚水ポンプの普及によって緑豊かで農業や酪農の生産地として潤い、現在は栃木県随一の農業地域として発展しています。



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