井戸を掘削したら地盤沈下!?
井戸の掘削と地盤沈下が関係しているという話は、皆様ご存知でしょうか?信じられないような規模の大きな話ですが、実際に各地で問題になっているのです。よく知られた話では、上野駅周辺などもその被害に頭を悩ませていました。地盤沈下を防止するため、条例で地下水の汲み上げ基準を決定している地域もあるなど、決して楽観視できる状況ではありません。そのため、井戸を掘る場合にも制限がある自治体も多く、知っておくべき情報といえるでしょう。そこで、ここでは地盤沈下が起きる原因や対策についてお伝えしていきます。
- 目次
- 1. 地盤沈下が起きる原因とは?
- 2. 過去にあった多大な地盤沈下
- 3. さらなる地盤沈下の対策
- 4. 安心して井戸を掘削するためにもプロに依頼しよう!
地盤沈下が起きる原因とは?
地下水によって地盤が沈下することもあるのです。地盤沈下が起こる原因は粘土層などの水を通しにくい層の水分が、水が少なくなった帯水層へ移動することで体積が減るため起こる現象です。また、地下水によって地盤沈下するだけでなく上昇するといった現象もみられます。
戦後の上野駅周辺は地下水の汲み上げすぎで地盤沈下が起こり、地下水取水制限を行いました。その効果があり現在では、地下水が復活しました!が、今度は多くなりすぎて地下水の上昇により地盤が浮き上がるという悩みを抱えています。
ホームが壊れてしまうなどの恐れがあるため対策として、豊富な地下水は不忍池へ放水しています。しかも、それでは足りず3万トンを超える鉄板で抑えている状態です。
過去にあった多大な地盤沈下
過去には、地下水を汲み上げすぎたことにより大きな被害が出たケースもみられます。高度成長期時代には、工業用に地下水を多量することによって各地で地盤沈下が発生しました。特に海岸平野での被害が多くみられ伊勢湾では伊勢湾台風、阪神地域では室戸台風の被害を甚大なものにしたといわれています。
現在では規制により沈下の規模は小さくなっているものの、高波や津波に備えて防波堤の設置や高規格堤防の設置が進められています。
さらなる地盤沈下の対策
地盤沈下と地下水の因果関係がはっきりしたことで多くの自治体で対策を講じています。地下水を汲み上げる上限や地下水採取量報告書を提出することなどが義務付けられている地域も少なくありません。埼玉では地下水採取規制を設けており井戸を掘るにも規模によっては知事への届け出が必要です。
横浜市でも規制があり、特に工業用や小規模揚水施設では測定を義務とし、地盤沈下が認められた場合には揚水を一旦停止を含め必要な措置を取ることを義務付けています。東京でも地下水採取規制が行われており、1960年代に比べ20cmも地盤が上昇しているという調査結果があります。このことから、大切な資源を適切に使用することで維持していくことができることが分かりますね。
安心して井戸を掘削するためにもプロに依頼しよう!
井戸を掘るなら条例を順守する必要がある地域が多いため、まずはお住まいの自治体に問い合わせる必要がありますね。しかし、地盤や揚水量のことまで考えながら井戸掘りをする技術は、初めからできることではありません。また、井戸掘り用の用具を揃えるのも骨が折れますね。井戸を利用したいと考える場合には、プロの業者に依頼することをおすすめします。まずはお気軽に私たち井戸生活にご相談ください!
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