自噴井戸とは?井戸掘りの豆知識
自噴井戸とは、その字の通り自ら噴き上がる井戸なんです。といっても、間欠泉のように噴水状になっているわけではありません。温泉や石油などにもみられますが、大変珍しい現象で、掘ろうと思ってもなかなか掘れるものではなく、さまざまな条件が奇跡的に重なって自噴井戸になります。ここでは、自噴井戸の仕組みや条件などについて詳しくみていきたいと思います。
- 目次
- 1. 自噴井戸とはどんなもの?
- 2. ココが魅力、自噴井戸
- 3. 自噴井戸の仕組み
- 4. めったにない!自噴する井戸の条件や場所
- 5. 自噴井戸を確実に掘るのは難しいですが・・・。
自噴井戸とはどんなもの?
井戸は通常、水脈まで穴を掘り水中ポンプなどで汲み上げる方式ですね。しかし、自噴井戸では管を打ち込むだけで勝手に水が地上へ自噴してくるのです。ポンプの設置不要でドンドン水がでてくるので蛇口をつける、ノズルをつけるなどして節水をしていく必要があるほどの自噴井戸もあります。
ココが魅力、自噴井戸
ポンプいらずということでメンテナンスの手間は大幅に少なくなります。また、大量の水がでてくることから自噴井戸を地域の共同洗い場にしているといった例も!さらに、良質な水質である場合も多く、自噴井戸が多くみられる大垣市では、名水に指定されたり、銘菓作りに利用しているといった活用例もあります。どの例も地域に貢献しており、井戸端会議が行われるような人々の交流場になっているなど欠かすことのできない存在になっています。
自噴井戸の仕組み
地下水は帯水層という砂礫の層を流れています。場所によっては帯水層と帯水層の間に水を通しにくい粘土層あり、粘土層の下にある帯水層の水量が豊富で、地下水圧が地表面より高く保たれているという条件をクリアすると自噴井戸になります。なんだか難しいですが、粘土層の上に帯水層があると重たいので下の帯水層に圧力がかかります。圧力がかかった水は逃げ口を探しますね。そこに井戸の管が通されると「逃げ口見つけた!」とばかりに水が噴き上がるといった原理です。
めったにない!自噴する井戸の条件や場所
自噴井戸が欲しい!と思う方もいらっしゃるでしょう。気持ちは分かります!しかし、どんな業者でも自噴井戸を計画的に掘り当てることはほぼ不可能です。可能性が高いのは山に囲まれた盆地で帯水層が2層になっており、間に粘土層がある場所でしょう。ところが、条件がそろっていても必ず自噴井戸になるというわけでもないので、本当に幻の井戸なのです。しかし、そんな幻の井戸が多くみられる自噴地帯というのもあります。代表的なのは富山の黒部川扇状地や庄川扇状地・片貝川、早月川扇状地・常願寺川扇状地の4地域、かつては各家庭に自噴井戸があったといわれる大垣市などが挙げられます。また、関東では栃木県の喜連川町や千葉県の市原市でもみることができます。
自噴井戸を確実に掘るのは難しいですが・・・。
確実に自噴井戸を掘るというのは大変難しいですが、地質調査やその土地に自噴井戸が掘れる可能性についてご提案させていただくことは可能です。井戸掘りをご検討中、井戸が気になっているという方なら、お気軽にご相談ください!私たちは一番大切な水について全力でサポートさせていただきます。
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