井戸掘りでも許可申請が必要?
防災用や工業用に引っ張りだこの井戸ですが、自分の敷地内に井戸掘りする際にはどのような準備が必要なのでしょうか?道具や場所、費用の影に隠れて忘れられがちですが、役所への届け出の義務があることも忘れてはなりません。いったい、どのような届けが必要なのでしょうか?ここでは、井戸を掘る際に必要な届けの種類や、補助金などについて詳しくみていきましょう。
- 目次
- 1. 井戸掘りに必要な届出とは?
- 2. 各地域の水道局の許可について
- 3. 井戸が補助金の対象になる場合も
井戸掘りに必要な届出とは?
井戸掘りについての規定は自治体によってさまざまで、知事の許可が必要な自治体もありますが一概にはいえません。井戸を掘る計画が出た際には自治体の窓口や、ホームページで確認することをおすすめします。また、地下水汲上が制限されている地域もあるため、特に工業用や施設用に検討している場合は注意が必要です。さらに、たいていの自治体では井戸を利用している場合でも下水使用料を徴収しているので、井戸の維持費についても検討する必要があります。
例を挙げると、横浜市では使用者が水量メーターを取り付け、排出量によって自己申告する形を採用しています。また、東京都水道局では手動であれば使用人数から、モーターであれば時間計を下水局負担で設置しポンプの揚水能力とモーターの動いた時間から算出する形をとっています。これらは地域によって違いがあるため管轄の水道局や環境課で相談しましょう。しかし、家庭用の場合、井戸水をくみ上げるパイプの直径が約2.7cm以内であればほとんどの地域で役所の許可は必要ありません。気になる場合は、近隣の井戸や水質について役所に行く際に地域の規定について質問してみましょう。
各地域の水道局の許可について
地域によって異なりますので、計画の段階で管轄の水道局や市役所と連絡をとりあう必要があります。書類の提出のみで完了する地域もありますが、横浜市の場合はケーシング打ち込や揚水設備設置の日には担当者の立会が必要になるなどさまざまです。また、下水道への排水については既存のものではなく、新しい設備を必要とする場合には負担が大きくなりますので見積もりを取り、予算を組んで検討することをおすすめします。
井戸が補助金の対象になる場合も
震災時における井戸の有用性から再び井戸が見直されていますが、その波は民間だけでなく、防災を意識した自治体にも広がっています。
たとえば、杉並区や世田谷区では震災時生活用水井戸の設置をした場合、その修理にかかる費用について一定の補助をする制度があります。
さらに、練馬区ではミニ防災井戸として条件を満たしたら手押しポンプ設置費用やメンテナンスに掛かる費用は区が無償で行うという制度もあり、現在は500箇所以上設置が進んでいます。
防災で注目を浴びている井戸には補助がある一方、地下水を利用するため一定の制限を設ける地域も多くあるため計画する前にまずは役所の管轄へ相談に行き、必要事項について相談しましょう。
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